AI(アイ)とボクの物語。

AIとボクの物語。

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「AI(アイ)とボクの物語•(中編)」

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年月は流れ、大人になった少年は今では青年になり立派な学者になっていました。

周りからは先生と呼ばれるようにもなって自身の研究所(ラボ)も持っています。

そんな彼のラボでは日々最新のAIを作る為に研究が行われています。

青年がこの道を選んだのは自身の夢を実現する為です。

ですが、その夢が何なのかは誰も知りません。

ただ時折、青年が呟くように言い放つ言葉がある事を周りの者達は皆知っていました。

まだ、わからないんだ……

それが何の事なのか、周りの者達は何度か聞こうと思いましたが一度もそれをしませんでした。何故ならその言葉を呟く時の青年の顔は酷く切ない顔をしていたからです。

ですので、いつか本人の口から語られるその日まで見守る事にしたのでした。

──そんなラボでは今日も最新のAIが開発されています。

──ガヤガヤ。ガタン、ゴトン……パシャン!!

沢山の話し声と機械音が交錯するその場所で、一際大きな声で青年に呼びかけたのは一人の若い少年です。

「先生、見て下さい!! 僕の作った最新型AI。これね、凄いですよ。このAIは知識の学習以外でも何でも行える会話型AIなんです。いや、違うな、対話型AI? う〜ん、AI、じゃないな……機械、人形? ……そう、自立式人型機械人形、えぇと、だから、略して……そう、機械人形です!!

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そんな少年の言葉に、周りからすかさず茶々が入ります。

「なんだよクローバー少年、機械人形って、もう少し良いネーミングってのはないのか? それに、なんだ、その、機械人形、まだ頭だけしか出来ていないじゃないか」

その言葉にクローバーと呼ばれた少年は矢継ぎ早に言葉を返します。

「何を言ってるんですか、名前なんてどうだって良いんです!! さして重要ではないですよ、大事なのはその性能効果成果の方でしょ? 目も手も足も、あるだけでは意味がないんです。一番大切なのは、その体を通して何をコイツが受け取り、どう判断するか、要は脳みそです。だから、頭。この機械人形にとってそれこそが僕達人間との信頼を生み出す接点で、だからそれは、んん、そう、人との絆です」

「お、おぉ……そ、そうだな……いや、そうなのか……」

「んんん、その顔はまだ全然僕を信用していませんね。だったら何かコイツに質問してみて下さいよ。それで答えは証明されますから!!」

そう言われると他の開発者達が見守る中、クローバー少年と話していた男性が機械人形に質問をします。

とぅ、とぅでいず、うぇざー?(今日の天気は何ですか?)

──ピピピ……ピン!

程なくして、男性の問いに対し最新型AI、機械人形は答えます。

今日は茶色の革が宜しいと思います

「……は?」 

「……えっ?」

思いもよらぬ回答が返ってきて、その場に居る者達は全員その目を丸くします。

「あはははは。なぜに革の色? コイツ、冗談まで言えるのか? そいつは凄い機能だよクローバー。一瞬驚いたけど、見てみろ、場が和んだ感はある。それは否めない」

「ま、まぁ、そうですね。いや、そうですとも。で、では、もう一度、お願いします」

「ああ、じゃあ、いくぞ。とぅ、とぅでいず、うぇざー?(今日の天気は何ですか?)

今日は茶色の革が──

…………

…………

……

ですが、それから男性が何度問いかけてもまともな返事は一度も返ってきませんでした。

首を傾げるクローバー少年と周りの開発者達。

そんな中、青年は機械人形の元にやって来ると言いました。

「トゥデイズ、ウェザー?」

──ピピピ……ピン!

今日の天気は快晴です

「まぁ、あれだな。言葉の発音が拙いからきっとAIには正解に伝わらなかったんだろう。そうだろ、クローバー」

「せ、先生!? でも、うん、確かに。そうか発音、か……そう。そうです。そうですよ。そうですとも。その通りです。ウェザー(天気)とレザー(革)の発音がごっちゃになって聞こえたからダメだったんです。要は、問いを間違えれば答えも自ずと間違える、ですね。だから、これは質問の仕方が悪かった、そういう事です」

「な、なんだよそれ……お、俺の発音のせいってこと?」

「はい。そうです。ですよね、先生!?」

「まぁ、それ程迄に正確な知能をこのAIは…………」

その瞬間でした──。

青年の頭の中でそれは姿を顕します。

ずっと探し求めていた、あの日の答えがです。

ふとした瞬間に繋がるのが過去と、未来と、今のように。

青年になった少年はその答えを手に入れます。

途端に目を覆い溜まる涙、青年は唇を噛みしめ静かに呟きます。

「……そうか……そういうことか。やっと、見つけたよ、アイ……これで、キミに会いに行ける……」

「せ、先生……?」

そして静まり返るラボに響いたのは少し心配顔をしたクローバー少年の声でした──。

──最終話へ、つづく。

コメント

  1. ★Lakma★ より:

    青年が見つけた答えは何でしょう?

    曖昧な表現も含まれるのかしら?

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